7月の読了本 | うさぎの本棚

7月の読了本

・砂漠の囚われ人マリカ/マリカ・ウフキル&ミシェル・フィトゥーシ
・坂の上の雲1/司馬 遼太郎
・傷口にはウオッカ/大道 珠貴
・子乞い/森口 豁
・死神の精度/伊坂 幸太郎
・しかたのない水/井上 荒野
・夢をかなえる人の手帳術/藤沢 優月
・翻訳夜話2 サリンジャー戦記/村上春樹・柴田 元幸
・花まんま/朱川 湊人
・渋谷ではたらく社長の告白/藤田 晋

挫折本
・彼方なる歌に耳を澄ませよ/アリステア・マクラウド
・太宰治変身譚/出口 裕弘
・黄金の声の少女/ジャン=ジャック・シュル

読了本10冊。挫折本3冊。
『砂漠の~』
以前テレビ番組『ザ!世界仰天ニュース』でやっていたのをみて借りてみ
た。モロッコの将軍だった父を持つ著者のマリカ・ウフキル。19歳の時、
父親がクーデターを起こしたため、サハラ砂漠で想像を絶する過酷な監禁生
活をおくることに。砂漠での監禁生活とそこを脱出してからの監視された生
活、計20年もの長い間不自由な生活を強いられていた。これが遠い昔の話
ではなく、監禁されているすぐ近くでダカールラリーが行われていたとい
う、ごく最近の話なのだ。こんな最近にこのようなむごいことが行われてい
たという衝撃の内容。

『坂の上の雲』
司馬遼太郎ファンを名乗りながらも、実のところ氏の作品をあまり読んで
いなかったことに気付いてしまった。この作品を機に全作品読破を目指す
ことに…。
この作品は、司馬ファンの中で、ベスト1に挙げる人が多いらしい。
四国松山出身の歌人正岡子規と日露戦争で活躍した軍人の秋山好古・真之
兄弟の3人を軸に、維新から日露戦争の勝利に至る明治日本を描いたもの。
第一巻は3人の幼年期から青年期が描かれていた。全8巻ということで
まだまだ先は長い。今年中に読めるのだろうか…。

『傷口には…』と『しかたのない…』は友人からのオススメの作品。
正直…私は苦手だった。なんというか…今風なのだ。どちらの作品も
角田光代作品、吉田修一作品にどことなく似たところがあるな…と思った。
ちなみにこの友人、2人の作品、特に角田光代作品は好きらしい。

『子乞い』
前クールのドラマ『瑠璃の島』の原作。
舞台となったのは西表島の北約7kmに位置している小さな島。島を一周
するのに歩いても1時間もかからないほどの大きさ。この島には、病院も、
警察も、銀行も、コンビニさえも無い。たった1人の卒業生を最後に廃校の
危機を迎えた島唯一の公共機関である小学校の存続を目指し、住民が立ち上
がったドキュメント。ドラマよりももっと骨太な内容だった。

『死神の精度』
待ちに待った伊坂さんの新刊。今回もしっかり楽しめる内容だった。
しかし! これだけ待った割にはあっという間に読み終わってしまって
淋しい。次回は是非大作を期待したい!

『花まんま』
ホラーだと聞いていたので、手を出さずにいたけれど、直木賞受賞を機に
手にとってみた。ホラーというよりも人間ドラマが描かれていて、
面白く読むことができた。唯一…2作目を除いては…。夜中に読んだもの
だから、布団に入ってからもあの恐い顔が浮かんで来て眠れなかった。
しかも最後の一文がまた恐かった。

『彼方なる…』と『黄金の声…』は返却期限までに読めず、途中で返却。
『太宰治変身譚』は想像していたものと違った。太宰治はなぜ入水自殺
にこだわったのか…みたいなことが延々描かれていた。

最近読書ペースがおちている。毎日ちゃんと読書時間をとらなければ…。