うさぎの本棚 -2ページ目

6/15の図書館借り出し本

『『恐怖の報酬』日記 酩酊混乱紀行』恩田 陸/講談社
『スノードーム』アレックス・シアラー/求竜堂
『タイムトラベラーズ・ワイフ 上』オードリー・ニッフェネガー/ランダムハウス講談社
『タイムトラベラーズ・ワイフ 下』オードリー・ニッフェネガー/ランダムハウス講談社
『死を招く料理店(トラットリア)』ベルンハルト・ヤウマン/扶桑社
『おしゃべり12ヵ月』杉浦 さやか/大和書房
『私の英単語帳を公開します!』尾崎 哲夫/幻冬舎

ついにまわってきた、『『恐怖の報酬』日記 酩酊混乱紀行。
前回の『小説以外』がかなり面白かったので、こちらも期待大。
『スノードーム』は返却棚で発見したので思わず手にとった。
この本以外は全て予約本なのだけど、それだけですでに6冊。
手にしたまましばらく悩んだものの、中をめくってみると
結構字が大きかったので、読めそうな気になって借りてしまった。
『タイムトラベラーズ・ワイフ』読書好きさんのサイトでみかけて
前から気になっていたもの。最近翻訳ものの割合が増えてる気がするんだけど、
翻訳ものって訳者次第でと~っても読みづらいものになったりするので
結構ドキドキもの。さてさてこの作品はどうなんだろう? 
『死を招く料理店(トラットリア)』は以前借りたものの、
未読のまま返却してしまったので再挑戦。

『古道具 中野商店』 川上 弘美/新潮社

古道具 中野商店

古道具 中野商店

古道具屋中野商店に集う、不器用で世渡り下手な人々の日常が淡々と描かれている。

店主である中野さんは「だからさあ」というのが口癖なのですが、実は私もそうなんです。頭の中でAがBになってCに行く、それからDに続く…Dのことを口に出すときつい「だからさあ」って言ってしまう。「だからさあ」って口に出す前に頭の中でひとりしゃべっているわけなのです。
もうひとつ、この中野さんがいつもかぶっているのが「正ちゃん帽」。お恥ずかしながら、「正ちゃん帽」なるものが、どんな帽子なのか全く知りませんでした。早速調べてみると、毛糸製で先に丸い毛糸の玉の飾りのついた帽子のことを言うそうです。この名前、大正時代の漫画『正ちゃんの冒険』の主人公がこの形の帽子をかぶっていた…というのが由来らしいです。

で?この本のストーリーは? そんなことどうでもいいんです(川上さんごめんなさい)。ストーリーは二の次で、淡々としたでもちょっと一風変わってる川上ワールドにどっぷりつかれれば、それでいいんです。

『小説以外』 恩田 陸/新潮社

小説以外
小説以外

デビューから今日にいたるまでの14年分の「小説以外」の活動を一冊にまとめた恩田陸さん初のエッセイ集。創作の舞台裏から、読書遍歴、あまり表に出ることのなかった素顔まで盛り沢山の内容。かなりの読書好きらしい恩田さん、読書に関することや、本に対する思いから書評まで…本に関するエッセイが大部分を占めている。恩田さんの作品を読んだことがない人でも読書好きならたまらない内容じゃないだろうか。

なかでもそうそう!と思ったのは
「生まれてから現在までに読んだ本を読んだ順番に全部目の前に並べて見せてくれる図書館があったらな」という部分。しかも「自分のも見たいけれど、興味がある他人のもこっそり夜中に本棚の間を歩き回って見たい」。これは私もまったくの同感。去年くらいからblogをはじめて、読んだ本を日付とともにメモっているけれど、それ以前の記録は全く残っていない。小学校、中学校時代はかなりの読書量だったものの、高校生になってから小説離れが始まり、大学時代には日本語の小説はほとんどと言っていいくらい読んでいない。その変わりに英語の原書を読んだり、社会人になってからは実用書やビジネス書を読むことが多かった。こういう自分の読書遍歴を是非是非一覧で眺めてみたいものだ。そして恩田さんが言っているように興味がある他人のものもこっそり見てみたい。

本を愛する恩田さんの書く書評はまた素晴らしい。どれを読んでも面白そうな作品に思えてしまう。読むべしリストとしてなかでもこれ!と思う物だけを手帳に書き留めたけれど、それでも2ページにも及んでしまった。これはヤバイ。読みたい本がわんさと増えてしまった。
逆に、恩田さんのつまらない本に対する想いもすごくて、「つまらない本というものに対して激しい憎悪を感じる。一生許さない。孫の代まで祟ってやろうと思う」だそうだ。

『博士の愛した数式』 小川 洋子

博士の愛した数式
博士の愛した数式

『彼のことを、私と息子は博士と呼んだ。
そして博士は息子を、ルートと呼んだ。
息子の頭のてっぺんが、ルート記号のように平らだったからだ。』

事故の後遺症で新しい記憶が80分しかもたない「博士」。
そこへ派遣された家政婦の「私」とその息子の「ルート(√)」との
3人の交流の物語。

ほんのり温かいんだけれども、もの悲しい物語だった。

事故にあった当時で記憶がとまり、あとは最新の80分の
記憶しか持てないってどんな感じなんだろうか?
いやなことは忘れてしまえるからいいかもしれない
でも、覚えておきたい大切な思い出をもつことも
できないのだ。
博士にとっての数学以外の初めての友だちである
「私」と「ルート」のことも覚えられない。
自分にとってとても大切な人が自分のことを
覚えてくれていないっていうのも切ないだろう。

でも、「私」と「ルート」の心のなかには
「博士」のことはいつまでも記憶されているだろう。
とても大切な思い出として…。
世代の全く違う3人がこんなに親しくなれたのは、
お互いが相手を思いやる気持ちを持っているからだろう。
母親が博士を思いやっている姿を見て
息子もまた博士を思いやる気持ちを持てる。
これは家庭でもいえることだろう。
寂しい老後を過ごしているお年寄りもたくさんいる昨今、
みんながこういう思いやりの心を持つことができたら
素敵だろうと思う。

6月最初の図書館借り出し本

『古道具中野商店』川上 弘美/新潮社
『遺失物管理所』ジークフリート・レンツ/新潮社
『絵てがみブック』杉浦 さやか/ベストセラーズ
『プロ論。』B‐ing編集部/徳間書店
『子育て主婦の公認会計士合格記』小長谷 敦子/中経出版
『翻訳を学ぶ人のために』世界思想社
『人生は手帳で変わる』フランクリン・コヴィー・ジャパン(株)/キングベアー出版
『BBC WORLD英語リスニング ニュースセレクション2002-2003』DHC
 
全て予約本。
先週体調不良で全く本を読む気になれず、予約本だけを受け取って帰る。
それでも結構な冊数になってしまった。

体調不良のまっただ中に読んでいたのが、『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』。
気分的にどーーーんと落ち込んでしまった、ますます体調悪くなった。
まだまだ完全復活していないので、和み系のものを選択。
まずは『古道具中野商店』から読むことに。

本日の図書館借り出し本

■■■ 本日の図書館借り出し本 ■■■


『小説以外』 恩田 陸/新潮社
『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』 佐藤 優/新潮社
『NHKの英語講座をフル活用した簡単上達法』 川本 佐奈恵/ベレ出版
『右脳がぐんぐん目覚める4倍速CDブック 「自助論」を英語と日本語で聴く!』 七田 真/総合法令出版
『わたしの日曜日』 杉浦 さやか/ベストセラーズ
『あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』 戸田 覚/ダイヤモンド社


全て予約本。今回はたくさんたまる前に早めに受け取りに出かける。
『小説以外』は先週予約を入れたにもうまわってきてびっくり!
あまり人気ないのだろうか… 
『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』はかなり人気らしく
私のあとにかなりの人が待ち状態になっている

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『義経』上・下/司馬 遼太郎

義経〈上〉
義経〈上〉

義経〈下〉
義経〈下〉

本書は世間でよく知られている義経の物語とは
少し色合いが違う。
今大河ドラマでやっているものともずいぶん違う。

五条大橋での弁慶との出会いは全く描かれていない。
静御前のエピソードなどもほとんどなくさらっと
描かれている。

司馬さんの描く義経像は至って簡単。
戦術の天才ではあっても、政治感覚はまるでなし。
社会性が乏しいと申しましょうか、
つまりは子ども。
それにしても、ここまで否定するのもどうだろう。

屋島の戦いあたりまではまだ義経に同上していたものの
壇ノ浦のあたりでは…もう呆れっぱなし。
大河ドラマの義経のように控え目なわけでもなく
頼朝の家来たちをまるで自分の家来のように扱う。
その上、かなり女癖が悪い。
壇ノ浦では建礼門院にまで手を出す始末。
もうもう見てられない…。

司馬さんって義経のこと、あまり好きじゃなかったのかしら。

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本日の図書館借り出し本

■■■ 本日の図書館借り出し本 ■■■


『破裂』 久坂部 羊/幻冬舎
『青に捧げる悪夢』 恩田 陸 ほか/角川書店
『デセプション・ポイント 下』 ダン・ブラウン/角川書店
『マグダラとヨハネのミステリー』 リン・ピクネット、クライブ・プリンス/三交社
『死を招く料理店(トラットリア)』 ベルンハルト・ヤウマン/扶桑社
『タイムトラベラーズ・ワイフ 上・下』 オードリー・ニッフェネガー/ランダムハウス講談社
『遺失物管理所』 ジークフリート・レンツ/新潮社
『HTML+CSS handbook』 ソフトバンクパブリッシング
『こんなときどうする?JavaScript困ったときに開く本』 新星出版社
『速効!図解プログラミングJavaScript』 毎日コミュニケーションズ
『デザイナーの仕事を助ける本』 エムディエヌコーポレーション
『またまたデザイナーの仕事を助ける本』 エムディエヌコーポレーション
『英語の発音ルールブック 』 手島 良/日本放送出版協会
『仕事で差がつく手帳の技術』 長崎 快宏/ぱる出版



一気に15冊! 全て予約本。
いつものことながらホント予想がつかない。
こんなに早くまわってくるとは思わなかったもの、
逆にこんなにかかるとは思わなかったもの…などなど。
『デザイナーの仕事を助ける本』と『またまたデザイナーの仕事を助ける本』の
2冊は私の前にひとりしか待っていなかったのに
なんと、3カ月も待った。
誰かが延滞してたのね…。

『デセプション・ポイント 下』と『マグダラとヨハネのミステリー』は
『ダ・ヴィンチ・コード』つながり。
はい。まだひっぱてます。
特に『マグダラとヨハネのミステリー』は楽しみ♪

『遺失物管理所』と『タイムトラベラーズ・ワイフ 上・下』は
せっかくまわってきたのだけど、こんなにたくさんとても読めそうにないので
次の人に先にまわしてもらった。

あとはほとんど仕事関係。


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『君たちに明日はない』垣根 涼介

君たちに明日はない

君たちに明日はない

「これを機会に、新たに外の世界にチャレンジされるのも
一考かと思われますが、いかがでしょう?」
が常套句の主人公村上真介。
彼はリストラ請負会社に在籍、
企業からリストラを依頼され、
首切りのための面接を行っている。

5社での首切りを描いた5編からなる連作短編集に
彼自身の恋愛ストーリーが織り込まれている。

垣根涼介といえば、『ワイルド・ソウル』が
あまりにも大作すぎてその印象が強い。
しかし、前回読んだ『クレイジーヘヴン』は
どぎつい性描写が不快にさえなった
全く共感できない内容。
今回も恐る恐る読んでみたが、
前回よりはましだったものの、
『ワイルド・ソウル』の壮大さには程遠い作品。
リストラの悲惨さが全面に押し出されているわけでもなく、
陽子との恋愛も織り込まれている必要性を感じられず…。
なんだかどっちつかずの内容になっている気がした。

こんなにうまくいくリストラばかりではないと思うのだけれど…。
重い内容をライトに表現したかったのかもしれないが、
恋愛ストーリーをこのタイミングで絡ませられると
なんだかふざけているようでちょっと腹が立つ。

あまり深く考えず軽ーく読む
エンタメ小説として考えれば楽しめるのかもしれないが…。


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『駆けこみ交番』乃南 アサ

駆けこみ交番
駆けこみ交番

主人公の高木聖大は新人警察官。
繁華街での活躍を期待していたが、
配属されたのは閑静な住宅街の交番だった。

近所の高齢者たちに可愛がられるようになり
「とどろきセプン」と名乗る7人の老人たちに
助けられ手柄をたてる聖大…
のはずなのだったが…。


近ごろ交番には全く縁がないが、
子どもの頃には何かと遊びに行っていた。
田舎で基本的に平和だったというのもある。
交番には住居もひっついていて
お巡りさんはそこに住んでいた。
だから、ご近所さんだったわけだ。
学校の帰りに遊びに行ったり
運動会に来てもらったりしたこともあった。

この作品も基本的には、交番のお巡りさんと
近所の住人たちとの
あったかい(?)交流が描かれているのだが…
実は…。

この作品シリーズ第2弾らしい。
これまた何も知らずに2作目から読んでしまった。
シリーズ物はやはり1作目から読まなければ…


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