うさぎの本棚 -4ページ目

近ごろ読んだ本たち

感想をアップできていない、近ごろの読了本たち。

・『そのときは彼によろしく』市川拓司
・『ワーキングガールウオーズ』柴田よしき
・『砂漠の船』篠田節子
・『三月は深き紅の淵を』恩田陸
・『犯人に告ぐ』雫下脩介
・『ぐるりのこと』梨木香歩
・『さまよう刃』東野圭吾
・『あした世界のどこかで』井出勉
・『新選組副長助勤 斎藤 一』赤間倭子
・『義経 上』司馬遼太郎
・『I'm sorry, mama.』桐野夏生
・『人生ベストテン』角田光代
・『銀行仕置人』池井戸潤
・『ダ・ヴィンチ・コードの「真実」』ダン・バーンスタイン
・『ピーコとサワコ』ピーコ・阿川佐和子
・『カバー、おかけしますか?』
・『ふしきな図書館』村上春樹


はっはっはっ…(苦笑)
読み散らかしただけで、感想をアップしていないため
既に内容を忘れてしまったものも多数。
                    

ペンギンの憂鬱 アンドレイ・クルコフ

ペンギンの憂鬱
ペンギンの憂鬱

まずタイトルがなんともいい。
ペンギンが憂鬱になるって、擬人化した
喋るペンギンでも出てくるのかと思いきや、
ちゃんと動物としてのペンギンが描かれている。

皇帝ペンギンは大好きで、動物園や水族館に行っては
皇帝ペンギンを探し求め、なんとも愛らしい姿を
時間のたつのも忘れて眺めてしまう。
この作品にも描かれていたけど、彼らはたいてい
いつも立ったままだ。
以前立ったまま居眠りをして、ゆらゆらしている
ペンギンを目撃したことがあった。
倒れそうになっては目を覚まし、しばらくすると
またゆらゆらし始める。
なんとも可愛いじゃないですか!

この物語の主人公はそんな可愛いペンギンと一緒に
暮らしているのだ。
以前テレビで(日本での話)家の水槽でペンギンを
飼っている家族のお話を見たことがあった。
首に縄をつけて散歩もしていた。
でもこの物語では、部屋のなかで一緒に暮らしているのだ。

主人公である売れない小説家のヴィクトルは
財政難になった動物園からペンギンを引き取った。
ペンギンの名前はミーシャ。
ヴィクトルとミーシャは特にベタベタとした
愛情表現をするわけではない。
(ま、ペンギンを抱っこしようにも
ちょっと重くて大変そうなのだけど…。)
ふと気付くと、ヴィクトルの背後に立って
じっと見つめていたり、ヴィクトルの膝にお腹をおしつけてきたり、
そっとくちばしを乗せたりするのだ。
想像しただけで、可愛いじゃないですか。

物語自体は旧ソ連崩壊後のなんとも情勢不安定なウクライナが舞台。
銃や暗殺が身近なものとして登場している。

ウクライナに関してはほとんど知識がなく、
実はオレンジ革命で初めて知ったくらいだ。
(おはずかしい)
当選したユーシェンコ氏の顔は腫れ上がり、
別人のようになっていた。
野党が食事に毒を入れたとか…。
小説の世界のようなミステリーな出来事が
現在のウクライナでも起こっているのだ。


作者アンドレイ・クルコフはウクライナの作家。
なかなか世に出られなかったのは
公用語のウクライナ語ではなく、ロシア語で
執筆しているから…という説もあるらしい。

このような混沌としたなんとも暗い重い物語りなのだけれど
ミーシャの登場によって、少し和らげられている。
謎が解けないままでなんともモヤモヤした部分も
残るけれど、それもまたミーシャの可愛さで帳消しになってしまった。

訳者によると村上春樹の小説の雰囲気とかなり似通っているらしい。
実際、作者は『羊をめぐる冒険』がお気に入りだとか。
この作品は未読なのでよくわからないが、
なんとも不思議な淡々とした雰囲気の作品だった。

天使と悪魔(上)(下) ダン ブラウン

天使と悪魔(上)
天使と悪魔(上)
ダン ブラウン, 越前 敏弥

天使と悪魔(下)
天使と悪魔(下)

世界的ベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』の
シリーズ第一作。

この作品も蘊蓄の嵐。
ストーリーに関しては、『ダ・ヴィンチ・コード』と同じく
テーマの重厚さの割には安易なような気もしたが
、こちらの作品の方がややスピード感があった。
ただ、登場人物が一通りそろったところで
犯人は読めてしまった。
まぁ犯人探しがメインではなく、
知識欲を満たすための作品ですから…私にとっては。

そういう点では今回も盛り沢山だった。
学生時代世界史は嫌いで、元々この手の知識は
皆無と言ってもいい。
イルミナティという言葉を聞いたことさえなかった。
ローマの教会や彫刻、新教皇選出のコンクラーベの式次第、
ヴァチカン市国のスイス衛兵のことなど
今回も宗教的・美術的蘊蓄がふんだんに盛り込まれていた。

『ダ・ヴィンチ・コード』同様、作品の舞台となっている
場所を訪れたことがあったり、
登場する美術作品が作品名を見ただけで目に浮かぶ人には
きっと何倍もおもしろいはず。

英語学習も図書館利用で

サラリーマン・OLの1日を英語にしてみる
サラリーマン・OLの1日を英語にしてみる
西村 恵美

今回図書館でかり出したCD book。
今まで購入した英語学習用のCD bookは数知れず…。
結構途中で挫折してしまったものも多い。

でも図書館本なら返却期限がある
。 2週間。次に予約が入っていなければ4週間。

怠け者としては期限がないとついつい先送りしてしまうけど
期限を設けられるともったいない精神が働いてしまう。
2週間集中学習すればいいんだ!
こういう本は地元の図書館ではあまり人気がないらしく
たいていは4週間借りることができる。
1カ月毎日通勤の車のなかでCDをかける…これはいい方法かも。

運転しながらなので本を見ることができない。
したがって耳に頼るしかない。
少し易しい内容のCDで耳学習。

さて、これもいつまで続くやら…

本日の図書館借り出し本

■■■ 本日の図書館借り出し本 ■■■

『ダ・ヴィンチ・コードの「真実」』 ダン・バースタイン/竹書房
『ふしぎな図書館』 村上 春樹/講談社
『河岸忘日抄』 堀江 敏幸/新潮社
『ピーコとサワコ』 ピーコ、阿川佐和子/文芸春秋
『カバーおかけしますか?』 /出版ニュース社
『英語のクスリ』 小林 克也/イーフロンティア
『音読で英語の発音をモノにする本』 岩村 圭南、ブレーブン・スマイリー/アルク
『英語のうたの絵じてん』 /三省堂
『英語のうたの絵じてん2』 /三省堂
『The Gigantic Turnip』 アールアイシー出版


まだまだ続く『ダ・ヴィンチ・コード』つながり…。
すっかりはまってる。

『ふしぎな図書館』はドーナッツの絵がとっても印象的だったので
本を受け取った時思わず違う本じゃないですか?
と聞いてしまった。
あの絵は箱カバーについていたみたい。
貸出は中の本のみ。

堀江さんの作品はこれが初めて。
初めての作家さんの作品を読むときはワクワク。

あとは英語関係。
通勤途中の車の中の時間を利用するため
ほとんどがCD付き。

本日の図書館借り出し本

■■■ 本日の図書館借り出し本 ■■■

『6ステイン』 福井 晴敏/講談社
『アイムソーリー、ママ』 桐野 夏生/集英社
『ジュール・ヴェルヌの暗号』 ミシェル・ラミ/工作舎
『銀行仕置人』 池井戸 潤/双葉社
『「原因」と「結果」の法則』 ジェームズ・アレン/サンマーク出版
『「原因」と「結果」の法則 2』 ジェームズ・アレン/サンマーク出版
『あみねこのいる生活』 ねこやま/主婦と生活社
『高森共子のあんでねあみぐるみ』 高森 共子/主婦と生活社
『あっ!Photoshopロゴデザイン』 エムディエヌコーポレーション
『びっくりHTMLデザイン』 エムディエヌコーポレーション
『できるホームページスタイルシート入門』 インプレス

またまたたくさんまわってきました!

実は福井さんの作品はこれが初めて♪
初めての作家さんの作品を読む時って毎回ワクワクしてしまう。

『ジュール・ヴェルヌの暗号』は『ダ・ヴィンチ・コード』つながり。
すっかりはまってます。

柊♪さんのところで見て思わず借りてしまったあみぐるみの本。
でも…かぎ針すら持っていない私に果たしてできるのだろうか…。

WEB関係の本は仕事で必要になってしまってあせって借りたけど
期待していた内容とはちょっと違うみたい…。
『できるホームページスタイルシート入門』が一番役に立ちそう。

『オレたちバブル入行組』 池井戸 潤

オレたちバブル入行組
オレたちバブル入行組
池井戸 潤


舞台は東京中央銀行大阪西支店。
主人公の融資課長半沢はバブル入行組。
支店長が強引にすすめた5億円の融資先の
倒産により4億9800円が未回収で焦げ付き。
半沢はこの不良債権の責任を押しつけられてしまう。

以下ネタバレあり。

この作品の支店長のように、自分の地位を悪用して
私利私欲にはしるケースが身近であった。
知り合いの会社でのこと。
財務状況は良くなく、どこの銀行からも融資を断られる
状態。そこへ現れたのが政治がらみのAと銀行の某支店長。
無理な融資を支店長権限で通し、
見返りとして、融資額の10%を強要。
もぎとるようにして奪ったそのお金をAと某支店長で山分け。
私が聞いただけでも3億、2000万、1000万の
3件の融資を通している。
これにはAと2銀行の支店長がからんでいて、
Aの取り分は1500万円以上。

それだけでは足りないようで、
支店長の接待費だと称して
飲み代を何十万単位でせびりにくる。

こういう弱い物いじめをして、私利私欲にはしる人が
政治に絡んだり、銀行の支店長でいることに
腹が立つ!

銀行が貸し渋りをする昨今、
それでも銀行員のサラリーは一般企業と比べると
まだまだ高給だ。
支店長クラスになるとかなりのもの。
お金はあればあるように使うということだろう。
弱者からもぎとったお金で
一晩に何十万円もの豪遊をする。
こんなことがまかり通っている世の中に腹が立つ。

この作品、途中までは悪人東田と支店長がどんどん
追いつめられていって気持ちがよかった。
実際の世の中でもこうなって欲しいものだ。
しかし、ラストが気に入らない。
結局は支店長の弱みを握ってそれをネタにおどして
無理な人事異動をさせた半沢。
結局は半沢も私利にはしっただけじゃない。
支店長は出向で終わり?
正義感が強く、歯に衣着せぬ半沢のはずだけど、
正義感をふりかざすなら、ちゃんと罪は罪として扱うべき。
そして、自分の実力で出世すべき。
これじゃ、内容は違っても、結局は支店長と変わらないじゃない。


著者の池井戸さん、かなりはっきりとものを言われる方のよう。
池井戸潤の銀行の歩き方

『ユージニア』 恩田 陸

ユージニア
ユージニア
恩田 陸

5日もかけて読んだためか、
単に私に読解力がないだけか
…謎がとけないまま。

途中まではものすごく引き込まれたのだけど、
ラストの意味がわからず…。

図書館へ返す前にもう一回読んでみよう…。

『ダ・ヴィンチ・コードの謎を解く』サイモン・コックス

ダ・ヴィンチ・コードの謎を解く 世界的ベストセラーの知的冒険ガイド
ダ・ヴィンチ・コードの謎を解く 世界的ベストセラーの知的冒険ガイド
サイモン・コックス, 東本 貢司

「謎を解く」なんていう仰々しいタイトルがついているので
期待して読んだけど、ただの用語解説集だった。

…ということでなんだか燃焼不良に陥り、
「聖杯」関連の本を何冊か図書館で予約する。

『いとしのヒナゴン』重松 清

いとしのヒナゴン
いとしのヒナゴン

広島県比婆郡西城町で目撃された「ヒバゴン」にまつわる騒動を
モチーフにした物語。

内容は従来の作品の重いイメージを払拭するファンタジー。
…とは言ってもテーマは市町村合併問題という昨今の問題を
扱っている。そして全体を通してのテーマが「信じる」ということ。

ヒナゴンもさることながら、登場人物が皆魅力的。
なんと言ってもイッちゃんがいい味だしてた。
年齢を無視して頭のなかではすっかり泉谷しげるだった。
その他の人物も皆、個性があったので
しっかり配役しながら読みました。

そして…最後ではしっかり泣かされました。

重松さんにはいつもやられてしまいます。



舞台となった西城町も今年合併してなくなってしまうとのこと。
地元の人にも記念になる作品になっているのでは?